ともひろのブログ

日々の気づき、学び、変化、こころとからだ。

聴かない支援

こんばんは。ともひろです。

 

今日は精神保健福祉士の仕事の内容から。

 

統合失調症とか

うつの診断を受けてる人とか

一般の方から

電話相談や時折面談を受けるのだけど

毎日かけてくるような人たちの多くからは

 

何かしらの違和感を感じていて。

 

なんというか

 

電話をかけるために

不安なこととかうまくいかなかったことを

探してる印象を受けたんです。

 

さみしいんです。

とよく言われることがあって

だから電話をかけました、と。

 

さみしいから電話をして

誰かと喋りたい。

その為には何か

不安やうまくいかないことという

話の「題材」がないといけない。

 

どの人もそうではないけど

そんな印象を多く感じていて

 

一度相談者の人に

こんなこと言うのも変かもしれないけど

楽しい話もしていいんですよ?

 

て言ってみたんですよね。

 

楽しいことなんかないですよ。

 

とコトバが返ってきたんだけど

 

よく聴いてみると、

1日で楽しい瞬間は確かにあったそう。

 

 

実際のところ

支援者と相談者という立ち位置でいると

人によっては

相談じゃないと支援者と話せないって

思ってる人もけっこういるよなと

思ったんです。

 

その相談に入り込めば入り込むほど

その人は自分の悩みや不安を見つけやすくなる。

 

さみしさから逃れるためには

何か悩みや不安を握りしめてないといけない。

 

そうしているとさみしさから逃れるために

悩みや不安を握りしめているような気がして。

 

もちろん

それを否定するつもりは全くないし

誰かと話したい気持ちはすごくわかる。

 

ただ、相談者が

うまくいったことや、1日の楽しみとか

それを報告してくれる場も

つくっていきたいなと思ったのでした。

 

まずは自分が関わる人から。

 

 

ホントに相談したいのか

さみしくて題材にした不安の話なのか、

 

見極めは必要ですが、

 

概ね題材的なものは

早めに違う話題に変わることが

多いような気がしてます。

 

題材的なものは

あえて聴き過ぎないようにするのも

大事だなと思ったのでした。

 

相談者には

自分の足で立つ力があるって

信じながら。

 

 

職場に

統合失調症なんかの人の支援で

有名な「べてるの家」の

「技法以前」ていう本が置いてあって

 

ちょっと感動したんですよね。

 

その本では

「症状」として捉えるのでなく

その人が自分を助けるために

編み出した「技」と

捉えているんです。

 

例えば

シャワーの音が聞こえると

幻聴が聞こえてきて

大声で叫びだす男性には

 

叫ぶことで自分を恐怖から

守っていると捉え、

そんな方法を編み出してすごいね!

と本では声をかけている場面があって。

 

その人の編み出した「技」を

認めた上で

 

その技に満足してますか?

 

と聴くとみんな満足してない。

と答えるそうです。

 

じゃあ満足出来る方法を

仲間と研究しませんか?

 

と誘って

べてるの家の仲間は増えていくそう。

 

 

上の話に戻ると

不安な話を題材に電話をするのも

その人が編み出した技なんだなと

捉えられるわけです。

 

技って捉えると

なんか編み出してすごいね、

と思えてくる。

 

思えば

 

相談をする窓口はいっぱいあっても

楽しい話を受け付けてくれる窓口は

ないよな〜

 

不安な話は支援者じゃないと

なかなか聴けないけど

楽しい話は

他の人でも聴きやすい。

 

つまり実際の生活に

コミュニケーションに活かしやすい。

 

不安な話が上手になるより

楽しい話が上手になったほうが

きっと良い。

 

もちろん相談内容を見極めた上で

 

楽しい話とか

うまくいった話でも

電話してきてもいいんですよ?

 

とも声をかけていきたい。

 

 

 

 

最後まで読んでくださってありがとうございました。